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コーヒー アーカイブ

コーヒーの本質

自分たちの立場や状況を多くの人々に理解させるという、広く知られたコーヒーの本質があります。

そのため、国家や宗教の権威者から疑いの目を向けられることになりました。

またコーヒーの絶大な人気のため、嫉妬深い商売敵から抵抗を受けます。

コーヒーが激しい反発の引き金となってしまうのは避けられないのですね。

16世紀のイスラム諸国において、最初のコーヒーハウスができた時でさえ、信心深いイスラム教徒がそれに抵抗しはじめました。

コーヒーハウスが満員になると、自分たちのモスクが空っぽになってしまうと考えたのです。

この時代には、コーヒーの効能についての不信感や不確実さ、コーヒーが政治や宗教について自由な議論を促すこと、コーヒーハウスで陽気にふざけたりすることなどに、コンスタンティノープルのイスラム法学者は立腹。

法律でコーヒーを飲むことを禁止しました。

コーヒーへの理解

しかしながら・・・

コーヒーはこっそりと飲み続けられ、コーヒーハウスもゆっくりと再建されました。

コーヒーの禁止令は、それを飲みはじめたばかりのトルコにおいても、何度もくり返されたそうです。

再犯者を革袋の中に縫い込み、ボスポラス海峡に投げ入れる禁止令もあったといいます。

16世紀のメッカやカイロにおいても、コーヒーは同様の偏見や禁止に直面しました。

宗教の不寛容さと国家権力は、コーヒーの広がりを抑制するために度々介入したそうです。

しかし結局、どれも一時的なものにすぎなかったのです。

暴動的な群集の巣窟になるという理由で、国家権力は度々コーヒーハウスを禁止しました。

しかし実際は皮肉にも、禁止すること自体が民衆の暴動を助長・・・。

コーヒーやコーヒーハウスの禁止に対する民衆の強い抵抗が、いつも最後には勝利しました。

コーヒーは飲まれ続けたのです。

ヨーロッパにおいて様々な方法でコーヒーの消費がはじまった時も、受け入れられるまでの過程で、中東同様の紆余曲折がありました。

すなわち宗教的狂信によって、キリスト教世界におけるコーヒーの未来はおびやかされ、半神話的なコーヒー豆の理解が導かれたのです。

女性からの反発

コーヒーハウスの人気がまたたく間に広がっていくと、ビジネスが大きく低迷した酒場の店主たちから、自然と反発が生じるようになりました。

特に驚くべきことではないですが、コーヒーに対する初期の非難の多くは、彼らによって書かれています。

イギリスで書かれた非難本のうち、よく知られているのが、1663年に出版された『1杯のコーヒー あるいはその正体』。

それは以下のようにはじまります。

『男性やキリスト教徒たちをトルコ人に変える。犯罪の正当化を考えさせる。コーヒーの中には、魔法以上の何かがある。純粋なイギリスの類人猿たち!私はわかっている。あなたたちはその流行のせいで、やがてクモまで食べるようになる』

しかし、コーヒーハウスに対して嫉妬する敵は、酒場の店主たちだけではなかったのです。

1674年、コーヒーハウスの人気に業を煮やし、イギリスの女性たちが、『コーヒーに反対する女性の請願書 ――体を乾燥させ衰弱させるコーヒーを過度に飲むことで、セックスに不都合が生じることを民衆に訴える』において抗議しました。

彼女たちは、夜に独りでとり残されることがあまりにも多いと主張したのです(当時のイギリスでは、女性はコーヒーハウスに入れなかった)。

さらに

「コーヒーは、この不吉な実の輸出元である砂漠のように、男性を不毛にしてしまう。コーヒーが入ってきてから、力強い祖先の末商は消滅寸前であり、今や男性はサルかブタのようになってしまった」

・・・と、愚痴を述べました。

男性からの答え

その年の後半に男性たちは、『コーヒーに反対する女性の請願書に対する男性の答え ――中傷的なパンフレットにより投げかけられた価値のない批判に対し、コーヒーの有益性を実証する』において、回答しました。

このおちゃらけた冊子において、コーヒーは以下のように擁護されています。


私たちは体と心のすべてを、あなたたちに捧げている。

それなのに恩知らずの女性たちよ、どうしてそんな愚痴を公表するのでしょうか。

・・・しかしどうして、罪のないコーヒーが、あなたたちの怒りの矛先となってしまうのでしょう。

害のない癒しの飲み物、それはまず、私たちに寛大な神聖さを運んできてくれる。

反乱に満ちたこの時代、狂信的な熱意が国民を夢中にさせるこの時代において、私たちは酔いを覚まし、陽気になれる飲み物を欲している。

・・・コーヒーは実際、あなたたちの夜の善行にとって、むしろ役立っている。

そのおかげで、下品で虚無的な気分が取り除かれる。

そうでないと、あなたたちが期待する激しい行為なしに、私たちはあっという間に果ててしまうのである。

そこで私たちは、カフェでの経験を推奨するのだ。

・・・コーヒーが肉体に与える効能は数え切れないほどある。

・・・コーヒーは精神を正し、鎮めてくれる。

勃起をより力強くし、射精をより完全にし、精子に霊的性格を加える。

それはより固くなり、子宮を心地よくする。

そしてあなたたちの愛人の情熱と期待をも満たすのである。

医者からの反発

イギリスにおいては、健康によいというコーヒーの評判が広まることで、新しい飲料として受け入れられました。

しかしフランスの初期のコーヒーの歴史においては、その健康さが少し違う役割を果たすことになります。

レヴァント地方でビジネスを行っていた商人が、1660年ごろにマルセイユヘコーヒーを持ち込みました。

薬剤師のグループや他の商人が、エジプトからの商業的な輸入を行ったのは、それから2~3年後のこと。

1670年代までには、港湾都市にコーヒーハウスがかなり普及し、コーヒーの消費が劇的に伸びていました。

イギリスやアラビアにおける最新の医学的見地に従って、すでにコーヒーを医薬品として処方していた医者たちは、コーヒー飲用の習慣がさらに普及することを恐れていました。

コーヒーが簡単に手に入ってしまうと、彼らのビジネスに悪影響が及ぶからです。

そこでフランスの医者たちは、海外の冷静な同僚たちとは手を切って、コーヒーに対する攻撃を開始。

イギリスの酒場の店主たちによる中傷キャンペーンを、思い起こさせるような攻撃でした。

1679年に医者たちは公然と、コーヒーは毒であり、マルセイユの暑く乾燥した気候に住む住民には適さないと非難します。

医者からの反発 その2

マルセイユの公会堂で行われた討論において、医者のコロンは以下のように述べています。


「恐ろしいことにこの飲み物は、軽率に評価されているその特性のおかげで、ほぼ間違いなく、人々からワインを楽しむ習慣を奪う。

公平な評者であればすぐに、味や香り、そして色、さらには不可欠な特質に関して、醸造酒のワインより価値がないと認めるだろう。

しかしながら、この人気はなぜだろう。

それはアラブ人が、コーヒーを最高のものとみなしたからなのだ。

その理由の一つは、コーヒーが彼らの国の生産物であったこと。

もう一つはヤギ、ラクダ、その他もろもろの獣によって、その効能が人間に伝わったからである!

・・・しかしながら、コーヒーに大量に含まれている焼かれた粒子は、とても危険なエネルギーである。

私たちの血液中に入ってリンパ液を引き付け、腎臓を乾燥させる。

さらにそれは、脳にとっても危険で、脳脊髄液や脳回を乾燥させた後、体の毛穴を開く。

その結果、私たちは眠るという動物的本能に打ち勝ってしまう。

このようにコーヒーに含まれる成分によって、人は不眠になり、神経液が干上がってしまう。

・・・挙げ句の果てには、全身疲労、麻痺、性的不能につながる。

・・・以上の理由から、コーヒi飲用はマルセイユの住民にとって有害であると、私たちは結論付けなければならない。」

しかし民衆は一般的に、このような医者の警告さえ無視する傾向にあり、特に精神を高める薬として、コーヒーを位置付けました。

人々はコーヒーハウスや自宅で、コーヒーを飲み続けたのです。

コーヒーを煎るライセンス

フリードリヒ大王は初め、コーヒーを禁止しようとしました。

代わりに国産のチコリを代用品にしようとしたのです。

しかし、1781年になって政府は、コーヒーを禁止するのがいかに困難かを悟りました。

そこで、コーヒーを王室が独占することにし、王室の許可なしにコーヒーを焙煎することを禁じました。

コーヒーを煎るライセンスが与えられたのは、貴族、聖職者、そして高級官僚。

コーヒーは政府からの購入となり、その結果、フリードリヒの収入は大幅に増加しました。

いうまでもなく、その私的ライセンスは、購入する余裕がない一般庶民の手にはわたりませんでした。

コーヒーを煎るライセンスとして与えられるバッジは、上流階級の会員証のような役割を果たました。

その一方で、一般庶民は安い代用品として、大麦、小麦、トウモロコシ、チコリ、干しイチジクなどを求めざるをえず、あるいはコーヒーを非合法的に確保せざるをえなかったのです。

焙煎禁止を強化するため、障害を持つ兵士たちが「コーヒー捜索者」として雇われ、無免許でコーヒーを煎る者を探し出しました。

フリードリヒはコーヒーを、特権バッジを付けた上流階級の飲み物にしてしまったのです。

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